骨造成(GBR法)とは
「骨が少ないのでインプラントはできません」と他院で言われた経験はありませんか。
インプラントを顎の骨に埋め込むためには、一定の骨の量と質が必要です。
骨が不足している場合、そのままではインプラントの土台を確保できないため、骨を人工的に再生・増大させる処置が必要になります。
これが「骨造成」と呼ばれる治療です。
骨造成の代表的な方法がGBR法(Guided Bone Regeneration:骨誘導再生法)です。
骨を再生させたい部位に骨補填材を填入し、特殊な遮断膜(メンブレン)で覆うことで、骨が再生するスペースを確保しながら周囲の組織が入り込まないように誘導します。
骨は1ミリ再生するのに約1か月かかるとされており、不足量が多いほど治療期間は長くなります。
ただし、骨造成を適切に行うことで、これまで「インプラントができない」と判断されていた状態からでも治療が可能になるケースがあります。
骨造成は再生療法のひとつであり、体のルールを変える処置です。
そのため、インプラント単独の手術と比べて術後に腫れが生じやすくなります。
これは骨が再生しようとしている正常な反応であり、治癒が進んでいるサインです。
骨造成が必要な主な3つのケース
骨造成が必要になるのは、主に以下の3つのケースです。
当院では事前のCT検査で骨の状態を精密に分析し、骨造成が必要かどうかを正確に判断します。
歯を失ってから時間が経過しているケース
歯を失った部位の骨は、時間の経過とともに少しずつ吸収されていきます。
抜歯から長い時間が経っているほど骨の減少が進んでいる可能性が高く、インプラントを埋め込むための骨量が不足しているケースがあります。
早い段階でご相談いただくことが、骨造成の負担をできる限り抑えることにつながります。
歯周病により骨が溶けているケース
歯周病が進行すると、歯を支える顎の骨が徐々に溶けていきます。
重度の歯周病で骨が大きく失われている場合、インプラント埋入前に骨造成で骨量を回復させる必要があります。
歯周病の治療と並行して計画を立てることが重要です。
上顎の奥歯部分で骨が薄いケース
上顎の奥歯の上方には、副鼻腔のひとつである上顎洞(サイナス)が存在します。
上顎洞の底と顎の骨頂との距離が短い場合、インプラントを埋入するための骨の高さが足りなくなります。
このケースでは、後述するサイナスリフトやソケットリフトといった専用の骨造成処置が必要です。
骨造成の方法について
骨が不足している部位や不足量によって、適切な骨造成の方法は異なります。
当院では患者様一人ひとりの骨の状態をCTで詳細に分析したうえで、最適な方法をご提案しています。
GBR法(骨誘導再生法)
骨が不足している部位に骨補填材を填入し、メンブレン(遮断膜)で覆うことで骨の再生を誘導する方法です。
インプラント埋入と同時に行う場合と、骨造成を先行して行ってから後日インプラントを埋入する場合があります。
骨の不足量が少ない場合は同時進行が可能ですが、不足量が多い場合は骨造成を先に行い、十分な骨が再生されてからインプラント埋入へと進みます。
サイナスリフト
上顎洞(サイナス)の底を持ち上げ、そこに骨補填材を填入して骨の高さを増やす方法です。
歯ぐきを切開して上顎洞の側壁から処置を行うため、大きく骨を増やすことができます。
骨の不足量が多いケースや、インプラントを埋入できるだけの骨の高さが大幅に不足している場合に適応となります。
骨が安定するまでに数か月の治癒期間が必要です。
ソケットリフト
サイナスリフトと同様に上顎洞底を挙上する方法ですが、インプラントを埋入する穴(ソケット)から器具を挿入して行う点が異なります。
歯ぐきを大きく切開せずに処置できるため、患者様への身体的な負担が比較的少なく、インプラント埋入と同時に行えるケースもあります。
ただし、増やせる骨量はサイナスリフトに比べて少ないため、骨の不足量が比較的小さいケースに適応となります。
骨造成のメリット・デメリット
骨造成は治療の可能性を広げる処置ですが、通常のインプラント治療とは異なる点も多くあります。
メリットとデメリットの両面をご理解いただいたうえで、治療方針をご検討ください。
メリット
骨造成の最大のメリットは、「インプラントができない」と判断された状態からでも治療の可能性が広がることです。
骨量を回復させることでインプラントの土台を確保し、長期的に安定した治療結果につながります。
また、骨のボリュームが増えることで歯ぐきの形態も改善され、審美的な仕上がりにも好影響を与えます。
デメリット・注意点
骨造成を行うと、インプラント単独の治療と比べて治療期間・費用ともに増加します。
骨の再生には時間がかかるため、骨造成からインプラント完成までに1年以上かかるケースもあります。
また、術後に腫れが生じやすく、体への負担もインプラント単独より大きくなります。
骨造成はすべての方に適応できるわけではなく、全身疾患や骨の状態によっては対応が難しい場合もあります。
当院では事前の精密検査で適応の可否を丁寧に判断し、患者様に正確な情報をお伝えしたうえで治療方針を決定します。
骨造成の治療の流れについて
骨造成を伴うインプラント治療は、通常のインプラント治療よりもステップが多くなります。
当院では患者様が各段階で納得して進んでいただけるよう、丁寧な説明と段階的な検査の流れを設けています。
STEP01
初回相談・簡易診査
レントゲンや口腔内を確認し、骨造成が必要かどうかの概算をお伝えします。
治療費・期間の目安を確認したうえで、精密検査に進むかどうかを患者様にご判断いただきます。
STEP02
CT検査・精密診断
CT撮影で顎骨の高さ・幅・密度・上顎洞との位置関係などを詳細に分析します。
どの骨造成方法が適切か、インプラントと同時進行が可能かどうかをこの段階で判断します。
STEP03
治療計画のご説明・同意
骨造成の方法・インプラントとの組み合わせ・費用・治療期間を詳しくご説明します。
患者様のご納得のうえで治療を開始します。
STEP04
骨造成手術
局所麻酔下で骨造成を行います。
GBR法・サイナスリフト・ソケットリフトのいずれの方法も、患者様の状態に合わせて丁寧に対応します。
術後は腫れが生じる場合がありますが、これは骨再生が進んでいるサインです。
STEP05
骨の治癒・安定期間
骨が十分に再生・安定するまでの期間です。
骨の不足量や方法によって異なりますが、数か月〜1年程度かかる場合があります。
STEP06
インプラント埋入・最終補綴へ
骨の安定が確認できたらインプラント埋入へと進みます。
その後の流れはインプラント治療の通常のステップと同様です。
他院で「骨の量が少なく、インプラント治療は難しい」と言われた方へ
「骨が足りないのでインプラントはできない」と言われても、それが本当に最終的な答えとは限りません。
骨造成という選択肢があることで、治療の可能性が広がるケースは少なくありません。
当院では骨が少ない状態からのインプラント治療にも対応しており、GBR法・サイナスリフト・ソケットリフトを組み合わせた治療を行っています。
佐賀市でインプラントや骨造成についてお悩みの方は、諦める前に、まずは一度佐賀駅前小川歯科までお気軽にご連絡ください。

